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🗺 数学の地図

勉強を始める前に、中学数学の全体像を見渡そう。

「いまどこにいるか」が分かれば、迷子にならない。

① 中学数学は5分野でできている

中学校で習う数学は、大きく 5 つの分野 に分けられる。
どれもバラバラではなく、互いに支え合う関係 にある。

図 1:5分野の関係
方程式 数と式 計算の基本=すべての土台 関数 「変化」を式とグラフで 図形 合同・相似・三平方 データの活用 代表値・確率・標本調査 中央の「方程式」が、関数・図形をつなぐハブ
「数と式」が土台。 そこから「方程式」「関数」「図形」「データ」へ広がる。
分野主な内容身につく力
数と式正負の数 / 文字式 / 展開・因数分解 / 平方根計算の正確さ。すべての分野の土台
方程式一次・連立・二次方程式と利用「未知数を求める」発想
関数比例・反比例 / 一次関数 / y = ax²「変化の関係」を式とグラフで見る
図形平面・空間 / 合同 / 相似 / 円 / 三平方図から論理を組み立てる
データの活用代表値 / 確率 / 標本調査数字の中から特徴を取り出す

② 計算の3原則(これを破ると答えが合わない)

図 2:計算順序のルール
① かっこ ( ) 中を先に計算 ② 累乗 a² 2乗や3乗 ③ × と ÷ 左から順に ④ + と − 左から順に この順を破ると答えが変わる
小学校の「かっこ→×÷→+−」に、中学では 「② 累乗」 が割り込む。

計算の3原則

  1. 順序を守る:かっこ → 累乗 → ×÷ → +−
  2. 符号に注意:(−)×(−)=(+)、(−)×(+)=(−)。3つ以上掛けるときは「−の個数」で決まる
  3. 必ず検算:解いたら元の式に代入して、両辺一致を確認する

③ 解き方の型(パターン認識)

数学の問題は、パターン で覚える。「初見問題」もパターンの組み合わせ。

問題を見たらこう考える
展開せよ「公式が使えるか?」→ ダメなら 4ペアの和でバラす
因数分解せよ「共通因数があるか?」→ あれば外に出す → 公式
方程式を解けx を 1つにまとめて 移項。分数・小数があれば × 公倍数で整数化
x² + … = 0「因数分解できるか?」→ ダメなら 解の公式
2直線の交点連立方程式で解く
放物線と直線の交点連立 → 二次方程式
図形で長さを出す「相似 or 三平方が使えるか?」
合同を示せ合同条件の 3 つを確認。共通の辺・対頂角・平行線の角を探す
文章題「何を x にする?」→ 数量関係を = で結ぶ → 解いて現実的か確認

④ 一番大事なこと — 学習の心がまえ

「分からない」は宝物

問題が解けないと「自分はダメだ」と思ってしまう人へ。
分からないが見つかった = 勉強する場所が見つかった
❌ や ❓ を恥ずかしがらずに記録して、苦手マップに集めよう。そこが「次にやる場所」。

急がない、サボらない、検算する

数学は 正確さ が命。スピードはあとからついてくる。
① 急がない(焦って符号を間違えると全部やり直し)
② サボらない(途中式を必ず書く、頭の中で計算しない)
③ 検算する(代入で確認、別解法で確かめる)

紙とえんぴつが主役

このテキストは「答えを見るだけ」では身につかない。
必ず紙に書いて、自分で計算する。Web は「答え合わせ」と「現在地マップ」だけ。
⭕❌❓ ボタンは 正直に 押すこと。誰も見ていない。

▶ さあ、Unit 1 から始めよう

最初の一歩は 「数と式 Unit 1 — 正負の数」 から。
数直線で正と負の数の感覚を掴むのが、すべての出発点。