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中学 数と式

「正負の数」から始める。数直線が主役、計算ルールは絵で覚える。

目次

Unit 0 — 小学校の復習

Unit 1 を読むのに必要な「数直線」「四則計算の順序」を、絵で確認する。

① 数直線って何?

1本の線の上に、等しい間隔で数字を並べたものを 数直線(すうちょくせん) という。右へ行くほど大きい

図 0-A
0 1 2 3 4 5 6 7 大きい → ← 小さい
右へ進むほど数は大きくなる。これは中学でもずっと同じ約束。

② 四則計算の順序(小学校で習った)

計算の順序は決まっている。順番を守らないと答えが変わる。

図 0-B
① かっこの中 ( ) を先に ② × と ÷ 左から順に ③ + と - 左から順に 例: 2 + 3 × 4 = ? 先に 3 × 4 = 12 を計算(× が先) 次に 2 + 12 = 14 ⚠ 左から順に 2+3=5、5×4=20 とすると間違い!
「かっこ → ×÷ → +-」の順。これを破ると答えがズレる。

Unit 0 のまとめ

  • 数直線:右へ行くほど大きい
  • 計算の順:かっこ → ×÷ → +-(左から)

これだけ頭に入れば、Unit 1 に進める。

Unit 1 — 正負の数

数直線で 0より小さい数(負の数) をつかみ、加減乗除と累乗 をミスなく計算できるようになる。

図 1-MAP(Unitの地図)
正負の数 ① 数直線で見る 0 を中心に左右へ ② 加減(移動として見る) ③ 乗除(符号のルール) 同符号→+ 異符号→- ④ 累乗の罠(−3)² と −3² は別物! 入試で一番間違える場所 この4つを順に身につければ、計算ミスはほぼ消える。
この単元のゴールは「数直線で見る → 符号のルール → 累乗の罠」を一直線にすること。

① なぜ「負の数」が必要なのか

身の回りには、0 より小さい量 を表したい場面がたくさんある。

図 1-A:負の数が登場する場面
+20℃ +10℃  0℃ −10℃ −20℃ 温度計 海上 (空) 海面 = 0 海中 深さ 30m → −30m 海の深さ 所持金 +500円 借金 −300円 合計: 500 + (−300) = +200 円 所持金と借金
温度・深さ・借金など、0 を境に 反対向き がある場面で負の数が活躍する。

0 を境にして、+(プラス)と −(マイナス) で「向きが反対」を区別する。これだけ。

② 数直線で正負の数を見る

0 を真ん中に置き、右に 正の数(+)、左に 負の数(−) を並べる。

図 1-B:正負の数直線
−5 −4 −3 −2 −1 0 +1 +2 +3 +4 +5 負の数 正の数 ↑ 原点(げんてん)
真ん中の 0原点。右が正、左が負。「+1」の「+」は省略できる(書かなくてもよい)。

大小のルール

数直線で見れば一発でわかる

右にある方が大きい。それだけ。

  • 正の数同士:+5 > +2(右にある +5 が大)
  • 負の数同士:−2 > −5(負の数は 右にある方=0 に近い方が大)
  • 負 vs 正:負の数 < 0 < 正の数(迷うことなし)

「−5 と −2 ならどっちが大?」と聞かれて迷ったら、必ず数直線を頭に思い描く。

絶対値(ぜったいち)

絶対値 |a| は「原点 0 からの距離」。距離なので符号は関係ない、いつも 0 以上。

図 1-C:絶対値 = 0 からの距離
−5 −4 −3 −2 −1 0 +1 +2 +3 +4 +5 距離 3 |−3| = 3 距離 2 |+2| = 2
| | をつけると「マイナスがあっても距離だけ」を測る。|−3| = 3、|+2| = 2、|0| = 0。

③ 加法(たし算)— 数直線を「歩く」

正負のたし算は、数直線の上を歩く イメージで考える。

図 1-D:加法を数直線で見る(4コマ)
① 同符号 (+) + (+) → 右へ右へ 0 −5 +5 +3 (右へ3) = +5 (+2) + (+3) = +5 → 絶対値の和 (2+3) に+を付ける ② 同符号 (−) + (−) → 左へ左へ 0 −5 +5 −3 (左へ3) = −5 (−2) + (−3) = −5 → 絶対値の和 (2+3) に−を付ける ③ 異符号 (+大)+(−小) → 「打ち消し合う」 0 −5 +5 −3 (左へ3) = +2 (+5) + (−3) = +2 → 絶対値の差 (5−3)、符号は絶対値が大きい方
同符号は 絶対値の和、異符号は 絶対値の差。符号は「数直線で着いた側」を見る。

加法のルール(覚える)

  • 同符号:絶対値を 足して、符号はそのまま
  • 異符号:絶対値を 引いて、符号は 絶対値が大きい方
  • 0 を足しても変わらない:a + 0 = a

④ 減法(ひき算)— 「ひく」を「たす」に変える

負の数の引き算は、引く数の符号を反対にして、足し算に直す。これだけ覚えれば全部できる。

図 1-E:減法 → 加法への書きかえ
例1: (+5) − (+3) = ? (+5) − (+3) ↓ 引く数の符号を反対に = (+5) + (−3) → 加法に変身 → 異符号 = +2 例2: (+4) − (−6) = ? ← よく間違える (+4) − (−6) ↓ 「−」と「−」で「+」に = (+4) + (+6) → 加法に変身 → 同符号 = +10
「−」を見つけたら 1つだけ反対側にひっくり返す。「− (−)」は「+」に化ける。

よくある間違い:「− 引く − 」を 「−」のままにしてしまう

(+4) − (−6) を「= 4 − 6 = −2」としてしまう人が多い。
正しくは「−6 を引く」=「+6 を足す」。(+4) + (+6) = +10 が正解。

「マイナス マイナス プラス」と口に出して覚える。

加減の混じった式 — 「項」だけ書く書き方

慣れてきたら (+) (−) のカッコと最初の「+」を省略する。たとえば

(+3) + (−7) + (+5) = 3 − 7 + 5

と書ける。こうやって書いたら、左から順に加減していくだけ。途中の計算は

3 − 7 + 5 = (3 + 5) − 7 = 8 − 7 = 1

のように、同じ符号同士をまとめてから差をとる と速くてミスが減る。

⑤ 乗法(かけ算)— 符号は「同符号 → +、異符号 → −」

図 1-F:乗法の符号ルール
2つの数の符号で、答えの符号が決まる (+) × (+) = + (+) × (−) = − (−) × (+) = − (−) × (−) = + 同じ符号同士 → +(プラス) 違う符号同士 → −(マイナス) 数字は絶対値どうしを単純に掛ける。
同符号は+、異符号は−。これは乗法でも除法でも同じ。

3つ以上の積:「−」の個数を数える

3つ以上掛けるときは、マイナスの個数で符号が決まる。

  • 偶数個のマイナス → 答えは
  • 奇数個のマイナス → 答えは

例:(−2) × (−3) × (−4) はマイナス 3個 → 。数字は 2×3×4 = 24。答えは −24

⑥ 累乗(るいじょう)— ここが入試で一番ミスする!

同じ数を何回も掛けることを 累乗 という。右上の小さい数を 指数 と呼ぶ。

32 = 3 × 3 = 9    23 = 2 × 2 × 2 = 8

図 1-G:(−3)² と −3² は別物!
(−3)² ← カッコの中ぜんぶ2乗 (−3)2 = (−3) × (−3) (−)×(−)= + = +9 「マイナス3を2回掛ける」 −3² ← 3だけが2乗、マイナスは外 −32 = − (3 × 3) 3×3 = 9 に、あとから − を付ける = −9 「3を2回掛けた答えにマイナス」
カッコ あり なら符号も中に入る。カッコ なし なら数字だけが累乗される。(−3)² = +9 / −3² = −9

累乗のチェックポイント

  • (−3)² = +9(マイナス × マイナス = プラス)
  • −3² = −9(マイナスは累乗の外)
  • (−3)3 = −27(マイナス3回 → マイナス)
  • −33 = −27(こちらも −)
  • (−1/2)2 = 1/4(分数でも同じルール)

カッコの有無を 必ず確認。指の先で指してから計算する。

⑦ 除法(わり算)— 乗法と同じ符号ルール

わり算の符号ルールも 同符号→+、異符号→−。乗法とまったく同じ。

(+12) ÷ (+3) = +4  / (−12) ÷ (+3) = −4  / (−12) ÷ (−3) = +4

⑧ 四則混合の計算順序

+−×÷と累乗が混じった式は、必ず次の順序で計算する。

図 1-H:四則混合の順序
① かっこ ( ) 中を先に計算 ② 累乗 a² 2乗や3乗 ③ × と ÷ 左から順に ④ + と − 左から順に この順をくずすと、答えがまったく違う数になる。
小学校で習った「かっこ → ×÷ → +−」に 「② 累乗」 が割り込む。これだけが新ルール。

例題:−3² + (−4) × 2 を計算する

  1. ① かっこの中(−4) は中身が1つなのでそのまま。
  2. ② 累乗−3² はカッコ無し → 3だけ2乗 → −9
    式は −9 + (−4) × 2 になる。 マイナスは累乗の外。−3² = −(3×3) = −9。
  3. ③ × と ÷(−4) × 2 = −8
    式は −9 + (−8) になる。 異符号? いや、4は+2に掛けるから「(−)×(+)=(−)」。数字は4×2=8。
  4. ④ + と −−9 + (−8) = −17同符号の加法 → 絶対値の和 9+8=17、符号は−。

⑨ 数の集合(分類)

中学で扱う数を整理しておく。

図 1-I:数の分類
有理数(分数で書ける数) 整数 自然数 1, 2, 3, ... (0は入らない) 0, −1, −2, −3, ... 1/2, −2/3, 0.7, ... 小さい円ほど条件がきつい。自然数 ⊂ 整数 ⊂ 有理数。
自然数は 1, 2, 3, ...(0 は入らない)。整数は自然数+0+負の整数。分数や小数も含めると有理数。

⑩ 練習問題(紙とえんぴつを用意して)

解いてみてから、「答え」ボタン で答え合わせ。途中で迷ったら 「解法ステップ」 で考え方をたどれる。

練習問題 — Unit 1 正負の数(20問)

  1. num-1-q1 次の温度を、符号 (+ または −) をつけて表しなさい。
    (1) 0℃より 5℃ 高い温度 (2) 0℃より 3℃ 低い温度 (3) 0℃より 0.5℃ 低い温度
    答: (1) +5℃  (2) −3℃  (3) −0.5℃
  2. num-1-q2 次の数を、絶対値の小さい順に並べなさい。
    −4, +3, 0, −1, +2
    答: 0, −1, +2, +3, −4
    1. 絶対値を1つずつ計算する: |−4|=4, |+3|=3, |0|=0, |−1|=1, |+2|=2 絶対値は原点からの距離なので、符号を外した数。
    2. その絶対値(4, 3, 0, 1, 2)を小さい順に並べる: 0, 1, 2, 3, 4
    3. もとの数を、その順番で書き直す: 0, −1, +2, +3, −4
  3. num-1-q3 絶対値を求めなさい。
    (1) |+7| (2) |−4| (3) |0| (4) |−2.3|
    答: (1) 7  (2) 4  (3) 0  (4) 2.3
  4. num-1-q4 次の2つの数の大小を、不等号で表しなさい。
    (1) −3 □ −5 (2) −2.5 □ −2 (3) 0 □ −1
    答: (1) −3 > −5  (2) −2.5 < −2  (3) 0 > −1
    1. 数直線を頭に思い浮かべる。右にある方が大きい
    2. (1) −5 より −3 のほうが右(0に近い) → −3 > −5
    3. (2) −2 より −2.5 のほうが左(0から遠い) → −2.5 < −2
    4. (3) 負の数より 0 のほうが右 → 0 > −1
  5. num-1-q5 次の加法を計算しなさい。
    (1) (+3) + (+5) (2) (−4) + (−7) (3) (+6) + (−2) (4) (−9) + (+3)
    答: (1) +8  (2) −11  (3) +4  (4) −6
  6. num-1-q6 次の減法を計算しなさい。
    (1) (+5) − (+2) (2) (+3) − (+7) (3) (−4) − (+6) (4) (−2) − (−5)
    答: (1) +3  (2) −4  (3) −10  (4) +3
    1. 「引く」を「足す」に書き直す(引く数の符号を反対に)。 これさえできれば、あとは加法のルール。
    2. (1) (+5) + (−2) = +3
    3. (2) (+3) + (−7) = −4(絶対値の差 7−3=4、符号は絶対値大の方→−)
    4. (3) (−4) + (−6) = −10(同符号 → 絶対値の和、符号−)
    5. (4) (−2) + (+5) = +3(「− 引く −」で「+5 を足す」になる ← 最重要)
  7. num-1-q7 次を計算しなさい(加減混合)。
    (1) 4 − 7 + 3 (2) −5 + 8 − 6 (3) −3 − 4 + 9 − 2
    答: (1) 0  (2) −3  (3) 0
    1. +の項どうし、−の項どうしを 分けて 足す。 符号がバラバラに混ざっていると間違える。
    2. (1) +の項: 4+3=7、−の項: 7。 7 − 7 = 0
    3. (2) +の項: 8、−の項: 5+6=11。 8 − 11 = −3
    4. (3) +の項: 9、−の項: 3+4+2=9。 9 − 9 = 0
  8. num-1-q8 次の乗法を計算しなさい。
    (1) (+3) × (+4) (2) (−3) × (−5) (3) (+6) × (−4) (4) (−7) × (+8) (5) (−2) × 0
    答: (1) +12  (2) +15  (3) −24  (4) −56  (5) 0(0を掛けると必ず0)
  9. num-1-q9 次の除法を計算しなさい。
    (1) (+12) ÷ (+3) (2) (−15) ÷ (+5) (3) (−20) ÷ (−4) (4) (+18) ÷ (−6)
    答: (1) +4  (2) −3  (3) +5  (4) −3
  10. num-1-q10 入試頻出 累乗の計算をしなさい。
    (1) (−3)2 (2) −32 (3) (−2)3 (4) −23 (5) −(−2)2
    答: (1) 9  (2) −9  (3) −8  (4) −8  (5) −4
    1. カッコの 有無を確認する。カッコ有りなら符号も2乗される。 ここを区別できれば、累乗の問題は半分以上解ける。
    2. (1) (−3)2 = (−3)×(−3) = +9
    3. (2) −32 = −(3×3) = −9(マイナスは外)
    4. (3) (−2)3 = (−2)×(−2)×(−2) = +4 × (−2) = −8
    5. (4) −23 = −(2×2×2) = −8
    6. (5) まず (−2)2 = +4。先頭にマイナス → −(+4) = −4
    迷ったら → ⑥ 累乗の節に戻る
  11. num-1-q11 分数の累乗を計算しなさい。
    (1) (−12)2 (2) (−23)2
    答: (1) 14  (2) 49
    検算: (1) (−1/2)×(−1/2) = +1/4。(2) (−2/3)×(−2/3) = +4/9。
  12. num-1-q12 累乗を含む計算。
    (1) 2 × (−3)2 (2) −3 × (−2)2
    答: (1) +18  (2) −12
    1. 累乗を先に計算(順序ルール ②)。 ×と÷より先に累乗を片付ける。
    2. (1) (−3)2 = 92 × 9 = 18
    3. (2) (−2)2 = 4−3 × 4 = −12
  13. num-1-q13 四則混合を計算しなさい。
    (1) 3 + 4 × (−2) (2) (3 + 4) × (−2) (3) −6 + 12 ÷ (−3)
    答: (1) −5  (2) −14  (3) −10
    1. (1) ×を先に: 4 × (−2) = −8。次に: 3 + (−8) = −5
    2. (2) かっこを先に: 3+4 = 7。次に: 7 × (−2) = −14
    3. (3) ÷を先に: 12 ÷ (−3) = −4。次に: −6 + (−4) = −10
  14. num-1-q14 次を計算しなさい。
    (1) 5 − 2 × (−3) (2) −8 ÷ 4 − 6 × 2 (3) (−3)2 − 4 × 2
    答: (1) 11  (2) −14  (3) 1
    1. (1) 2 × (−3) = −65 − (−6) = 5 + 6 = 11 「−(−6)」は「+6」に化ける。
    2. (2) −8 ÷ 4 = −26 × 2 = 12−2 − 12 = −14
    3. (3) (−3)2 = 94 × 2 = 89 − 8 = 1
  15. num-1-q15 入試頻出 累乗 + 四則の総合問題。
    (1) −32 + (−4) × 2 (2) (−2)3 − 52
    答: (1) −17  (2) −33
    1. (1) 累乗を先: −32 = −9(マイナスは外!) ここで −9 ではなく +9 と間違う人が一番多い。
    2. (1) ×を計算: (−4)×2 = −8
    3. (1) たし算: −9 + (−8) = −17
    4. (2) 累乗を先: (−2)3 = −852 = 25
    5. (2) 計算: −8 − 25 = −33
    迷ったら → ⑧ 四則混合の節に戻る
  16. num-1-q16 分配法則を使って計算しなさい。
    (1) (−12 + 23) × 12 (2) 18 × (5613)
    答: (1) 2  (2) 9
    1. 分配法則: (a + b) × c = a×c + b×c 先に通分するより、12 や 18 をそれぞれの項に掛けるほうが速い。
    2. (1) (−12) × 12 = −623 × 12 = 8−6 + 8 = 2
    3. (2) 18 × 56 = 1518 × 13 = 615 − 6 = 9
  17. num-1-q17 次の数のうち、(1) 自然数、(2) 整数、(3) 有理数 はどれか。すべて答えなさい。
    候補:−3, 0, 2, 12, −1.5, 7
    答:
    (1) 自然数: 2, 7(0と負の数は入らない)
    (2) 整数: −3, 0, 2, 7(小数・分数は除く)
    (3) 有理数: 全部(−3, 0, 2, 1/2, −1.5, 7)
    ※ −1.5 = −3/2 と書けるので有理数。
  18. num-1-q18 ある日の最高気温は +8℃、最低気温は −3℃ でした。
    この日の気温の (最高 − 最低)は何℃ですか。
    答: 11℃
    1. 差は「(最高) − (最低)」: (+8) − (−3) 「最低を引く」だから、最低 = −3 を引く。
    2. 引くを足すに: (+8) + (+3) = +11
    3. 気温の差なので符号を外して 11℃
  19. num-1-q19 水曜の朝、A さんは家から 東に 300m 歩き、その後 西に 500m 戻った。
    出発点を 0、東向きを正としたとき、現在地は出発点からどちらに何 m ですか。
    答: 西に 200m(位置で表せば −200 m)
    1. 東向きが正なので、東300m = +300、西500m = −500
    2. 位置を足す: (+300) + (−500) = −200
    3. マイナスは「西向き」だから、西に 200 m。
  20. num-1-q20 入試頻出 次を計算しなさい。
    (−2)2 × (−3) − (−4)2 ÷ 2
    答: −20
    1. 累乗を先に: (−2)2 = 4(−4)2 = 16
      式は 4 × (−3) − 16 ÷ 2 になる。 どちらもカッコ付きなので、符号は中に入って+。
    2. ×と÷を計算: 4×(−3) = −1216÷2 = 8
      式は −12 − 8
    3. −の項どうし: −12 − 8 = −20
    迷ったら → ⑥ 累乗 / ⑧ 四則混合 に戻る
📊 Unit 1 の進み具合 — / 20 問 苦手マップを見る →

Unit 1 で一番ミスする場所トップ3

  1. (−3)² と −3² を取り違える。
    → カッコありなら +9、カッコなしなら −9。必ずカッコを指でなぞる。
  2. 「− 引く −」を「− 引く +」のままにする。
    (+4) − (−6) = +10。「マイナス マイナス プラス」と唱える。
  3. 計算順序を忘れる。
    → かっこ → 累乗 → ×÷ → +−。累乗の存在を忘れない。

この3つさえ防げれば、Unit 1 のミスは大幅に減る。

「分からない」を見つけたあなたへ

もし1問でも ❌ や ❓ がついたなら、それは 勉強する場所が見つかった ということ。
日付や連続日数は気にしなくていい。明日また同じ問題を解いてみてもいいし、1週間後でもいい。
あなたのペースで、1問ずつ ⭕ に変えていけば、必ず正負の数は身につく。

Unit 2 — 文字式

数の代わりに 文字(a, x, y …)を使い、「あらゆる場合に通用する式」を書けるようになる。同類項分配法則がカギ。

① なぜ文字を使うのか

「1個 80 円のお菓子を 3 個買ったら 240 円」「5 個なら 400 円」…毎回計算するのは大変。
「1個 80 円を x 個」と書けば、80x 円 の1行で全部表せる。これが文字式。

図 2-A:文字 = ぜんぶ言い当てる魔法
数だけで書くと… 80 × 1 = 80 円 80 × 2 = 160 円 80 × 3 = 240 円 80 × 4 = 320 円 …ずっと続く まとめると 文字式なら 1行! 80 × x = 80x 円 x には 1, 2, 3, … なんでも入れられる
「あらゆる場合をまとめて言う」のが文字式の力。x に何を入れるかは後で決められる。

② 文字式の書き方ルール

図 2-B:文字式の5つのルール
① × は省略 3 × a = 3a ② 数を前、文字を後 a × 5 = 5a ③ 文字はアルファベット順 b × a = ab (baでなく) ④ 同じ文字は累乗 a × a × a = a3 ⑤ ÷ は分数で書く a ÷ 3 = a/3 ⚠ 1 と −1 は省略 1×a = a (1aとは書かない) (−1)×a = −a 0.1×a は? 0.1a と書く(×0.1のa) 「.a」 とは絶対書かない
この5+2のルールを覚えれば、文字式の書き方は完璧。

③ 代入(だいにゅう)— 文字を数に置きかえる

x に具体的な数を「代わりに入れる」のが代入。x の値が変わると、式の値も変わる。

代入のコツ:かならず(カッコ)を付ける

x = −3 に代入するとき、そのまま書くのではなく (−3)²カッコ付き で書く。
そうしないと −3² = −9 と取り違える。Unit 1 と同じ罠。

④ 同類項(どうるいこう)をまとめる

同じ文字の部分が同じ項 どうしを 同類項 と呼ぶ。係数(前の数字)だけを足し引きする。

3x + 5x = (3+5)x = 8x / 7a − 2a = (7−2)a = 5a

違う文字(x と y)どうしは まとめられない3x + 5y3x + 5y のまま。

⑤ 分配法則(ぶんぱい)

カッコの前の数を、カッコの中の すべて に掛ける。

図 2-C:分配法則を面積で見る
3x 15 x 5 3 x + 5 3(x + 5) = 3×x + 3×5 = 3x + 15
縦 3、横 (x+5) の長方形の面積は 3x + 15。これが分配法則の正体。

分配の落とし穴:マイナスのカッコ外し

−(2x − 5) の処理。「−1 × (2x − 5)」と考えて、中身ぜんぶの符号を反対 にする。
= −2x + 5(5 の前の符号も反対になる!)
「−2x − 5」と書いてしまうのが入試最頻出のミス

⑥ 練習問題

練習問題 — Unit 2 文字式(10問)

  1. num-2-q1 次の式を、文字式のルールに従って書きなおしなさい。
    (1) 5 × a (2) a × b × 7 (3) x × x × x (4) a ÷ 3 (5) (−1) × y
    答: (1) 5a (2) 7ab (3) x3 (4) a/3 (5) −y
  2. num-2-q2 入試頻出 x = −2 のとき、次の式の値を求めなさい。
    (1) 3x + 5 (2) −x (3) x2 (4) −x2
    答: (1) −1 (2) 2 (3) 4 (4) −4
    1. x のところを (−2) で置き換える(必ずカッコを付ける!) カッコ無しだと −x2−22−(−2)2 のどちらか判断できなくなる。
    2. (1) 3(−2) + 5 = −6 + 5 = −1
    3. (2) −(−2) = +2
    4. (3) (−2)2 = +4(カッコ付きだから符号も2乗される)
    5. (4) −x2 はマイナスが外。−(−2)2 = −(+4) = −4
    迷ったら → Unit 1 ⑥累乗に戻る
  3. num-2-q3 同類項をまとめなさい。
    (1) 3a + 2a (2) 5x − 8x (3) 2x + 3y − x + 5y (4) 4a − 3 + 2a + 7
    答: (1) 5a (2) −3x (3) x + 8y (4) 6a + 4
  4. num-2-q4 計算しなさい。
    (1) (3x + 2) + (5x − 4) (2) (4a − 7) − (a − 3) (3) (2x − 5) − (3x + 2)
    答: (1) 8x − 2 (2) 3a − 4 (3) −x − 7
    1. カッコを外す。−(…)は中身ぜんぶの符号反転最大の落とし穴。後ろの項の符号も忘れずに反対に。
    2. (1) 3x + 2 + 5x − 4 → 同類項: (3+5)x + (2−4) = 8x − 2
    3. (2) 4a − 7 − a + 3(−(a−3) = −a + 3)→ 3a − 4
    4. (3) 2x − 5 − 3x − 2−x − 7
  5. num-2-q5 計算しなさい。
    (1) 3(2x − 5) (2) −2(a + 3) (3) (6x − 9) ÷ 3 (4) (8a − 12) ÷ (−4)
    答: (1) 6x − 15 (2) −2a − 6 (3) 2x − 3 (4) −2a + 3
    検算 (4): (8a−12)÷(−4) = 8a÷(−4) − 12÷(−4) = −2a − (−3) = −2a + 3
  6. num-2-q6 入試頻出 計算しなさい。
    (1) 3(x − 2) + 2(x + 5) (2) 5(2a − 1) − 2(3a − 4) (3) 4x + 823x − 33
    答: (1) 5x + 4 (2) 4a + 3 (3) x + 5
    1. (1) 3x − 6 + 2x + 10 = 5x + 4 2(x+5) は 2x + 10 にちゃんと全部分配。
    2. (2) 10a − 5 − 6a + 8 = 4a + 3(−2×(−4) = +8 に注意)
    3. (3) 分子を約分: 4x + 82 = 2x + 43x − 33 = x − 1
    4. (3) (2x + 4) − (x − 1) = 2x + 4 − x + 1 = x + 5
  7. num-2-q7 次の数量を文字式で表しなさい。
    (1) 1個 a 円のリンゴを 5 個買ったときの代金
    (2) x ページの本を、1日 8ページずつ y 日間読んだときの残りページ数
    (3) 男子 a 人、女子 b 人のクラスの人数の合計
    答: (1) 5a 円 (2) x − 8y ページ (3) a + b
  8. num-2-q8 次の数量を文字式で表しなさい。
    (1) 時速 a km で b 時間進んだときの道のり
    (2) c km の道のりを 時速 60 km で進むときにかかる時間
    (3) 1000 円で 1 個 x 円の品物を y 個買ったときのおつり
    答: (1) ab km (2) c/60 時間 (3) 1000 − xy
  9. num-2-q9 次の関係を不等式で表しなさい。
    「1本 a 円のジュース 3 本と、1個 b 円のおにぎり 2 個を買った代金は 1000 円より高い」
    答: 3a + 2b > 1000
    「より高い」は 。「以上」なら (等号入り)。
  10. num-2-q10 入試頻出 計算しなさい。
    (1) −3(2x − 4) + 5(x − 3)
    (2) x − 23x + 14
    答: (1) −x − 3 (2) x − 1112
    1. (1) 分配: −6x + 12 + 5x − 15−x − 3
    2. (2) 分母を 12 にそろえる: 4(x − 2)123(x + 1)12 3 と 4 の最小公倍数は 12。
    3. 分子をまとめる: 4(x−2) − 3(x+1) = 4x − 8 − 3x − 3 = x − 11
    4. 結果: x − 1112
  11. num-2-q11 次の数量を文字式で表せ。
    (1) 1個 a 円のリンゴ x 個と、1個 b 円のミカン y 個の合計金額
    (2) 1辺 a cm の正方形の周の長さ
    (3) 半径 r cm の円の周の長さ
    答: (1) ax + by 円 (2) 4a cm (3) 2πr cm
  12. num-2-q12 分速 a m で b 分間歩いた道のりを文字式で表せ。
    答: ab m (速さ × 時間 = 道のり)
  13. num-2-q13 入試頻出 マッチ棒で正方形を横一列に並べる。 1 個目は 4 本、2 個目は 7 本、3 個目は 10 本… のように増える。
    n 個目までに使うマッチ棒の本数を n の式で表せ。
    答: 3n + 1 本(検算: n=1: 4 ✓ n=2: 7 ✓ n=3: 10 ✓)
    1. 1 個目は 4 本。2 個目以降は +3 本 ずつ増える。
    2. n 個目: 4 + 3(n − 1) = 3n + 1
  14. num-2-q14 x = 3 のとき、 A = 2x − 1 と B = x2 − 5 の大小を比較しなさい。
    答: A > B(A = 5、B = 9 − 5 = 4)
  15. num-2-q15 入試頻出 等式 3x + 2y = 6 を、y について解きなさい。
    答: y = 3 − 32x (または y = 6 − 3x2
    1. y を含む項だけを左辺に: 2y = 6 − 3x
    2. 両辺 ÷ 2: y = 3 − 32x
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Unit 3 — 式の展開

(a + b)(c + d) のようなカッコ同士の掛け算を、確実にバラせるようになる。3つの乗法公式を覚える。

① 多項式 × 多項式の基本:分配法則を2回

図 3-A:(a+b)(c+d) の展開 — 4ペアの和
ac ad bc bd c d a b 横 = c + d 縦 = a + b (a + b)(c + d) = ac + ad + bc + bd 4ペアぜんぶの和 「左×右、左×右、…」と1個ずつ
縦 (a+b)・横 (c+d) の長方形の面積。4 つの部分の和 が展開の答え。

② 3つの乗法公式(必ず暗記)

図 3-B:3つの乗法公式
公式① (x + a)(x + b) = x2 + (a + b)x + ab 「和の項 (a+b)」と「積の項 ab」がポイント 公式② (x + a)2 = x2 + 2ax + a2 (x − a)2 = x2 − 2ax + a2 真ん中の項 2ax を忘れない(最頻ミス) 公式③ (x + a)(x − a) = x2 − a2 和と差の積 → 2乗の差。真ん中の項が消える
この3つを 瞬時に 反応できるかが、展開・因数分解の勝負。

最頻ミス:(x + a)² ≠ x² + a²

(x + 3)2x2 + 9 としてしまう人が多い。
正しくは x2 + 6x + 9真ん中の項 2ax を絶対に忘れない。
展開とは「全部の組み合わせの和」。2乗は 同じ式を2回掛けるから、必ず3項になる。

③ 練習問題

練習問題 — Unit 3 式の展開(12問)

  1. num-3-q1 展開しなさい。
    (1) (x + 2)(x + 3) (2) (x − 4)(x + 5) (3) (x − 2)(x − 6)
    答: (1) x2 + 5x + 6 (2) x2 + x − 20 (3) x2 − 8x + 12
    1. 公式① (x+a)(x+b) = x2 + (a+b)x + ab を使う。 a, b の が x の係数、が定数。
    2. (1) a=2, b=3 → 和=5, 積=6 → x2+5x+6
    3. (2) a=−4, b=5 → 和=1, 積=−20 → x2+x−20
    4. (3) a=−2, b=−6 → 和=−8, 積=+12 → x2−8x+12
  2. num-3-q2 入試頻出 展開しなさい。
    (1) (x + 4)2 (2) (x − 5)2 (3) (2a + 3)2
    答: (1) x2 + 8x + 16 (2) x2 − 10x + 25 (3) 4a2 + 12a + 9
    1. 公式② (x±a)2 = x2 ± 2ax + a2
    2. (1) a=4 → x2 + 2·4·x + 16 = x2+8x+16
    3. (2) a=5、−の場合 → x2−10x+25
    4. (3) 「2a」 を 1 まとまりとみて、(2a)2+2·3·(2a)+32 = 4a2+12a+9 2a の2乗は (2a)(2a) = 4a²。指数だけでなく係数も2乗される。
  3. num-3-q3 展開しなさい。
    (1) (x + 6)(x − 6) (2) (2y + 5)(2y − 5) (3) (x + 0.5)(x − 0.5)
    答: (1) x2 − 36 (2) 4y2 − 25 (3) x2 − 0.25
    公式③ (x+a)(x−a) = x2−a2 を使う。
  4. num-3-q4 展開しなさい。
    (1) (2x + 3)(x + 4) (2) (3a − 1)(2a + 5)
    答: (1) 2x2 + 11x + 12 (2) 6a2 + 13a − 5
    1. 公式が使えない場合は、4ペアの和でバラす。
    2. (1) 2x·x + 2x·4 + 3·x + 3·4 = 2x2 + 8x + 3x + 12 = 2x2+11x+12
    3. (2) 3a·2a + 3a·5 + (−1)·2a + (−1)·5 = 6a2 + 15a − 2a − 5 = 6a2+13a−5 符号に注意。−1×2a=−2a。
  5. num-3-q5 展開して整理しなさい。
    (1) (x + 3)2 + (x − 2)(x + 5) (2) (x + 4)(x − 4) − (x − 1)2
    答: (1) 2x2 + 9x − 1 (2) 2x − 17
    1. (1) (x+3)2 = x2+6x+9(x−2)(x+5) = x2+3x−10 和 −2+5=3、積 −10。
    2. (1) 足す: 2x2 + 9x − 1
    3. (2) (x+4)(x−4) = x2−16(x−1)2 = x2−2x+1
    4. (2) 引く: (x2−16) − (x2−2x+1) = x2−16−x2+2x−1 = 2x−17 引き算では カッコ内の符号を反転
  6. num-3-q6 入試頻出 次の値を 展開公式を使って 計算しなさい。
    (1) 102 × 98 (2) 992
    答: (1) 9996 (2) 9801
    1. (1) 102×98 = (100+2)(100−2) = 1002−22 = 10000 − 4 = 9996 公式③ の応用。和と差の積。
    2. (2) 992 = (100−1)2 = 1002−2·100·1+1 = 10000−200+1 = 9801
  7. num-3-q7 展開しなさい。
    (1) (a + 2b)(a − 2b) (2) (x + y + 2)(x + y − 2)
    答: (1) a2 − 4b2 (2) (x + y)2 − 4 = x2 + 2xy + y2 − 4
    1. (2) x + y をひとかたまり A とみる: (A+2)(A−2) = A2−4
    2. 戻す: (x+y)2 − 4 = x2 + 2xy + y2 − 4
  8. num-3-q8 入試頻出 次の値を、展開公式を使って計算しなさい。
    (1) 1032 (2) 53 × 47
    答: (1) 10609 (2) 2491
    (1) (100+3)² = 10000 + 600 + 9。 (2) (50+3)(50−3) = 2500 − 9。
  9. num-3-q9 次を展開して整理しなさい。
    (x + 1)(x + 2) + (x + 3)(x + 4)
    答: 2x2 + 10x + 14
    (x²+3x+2) + (x²+7x+12) = 2x²+10x+14。
  10. num-3-q10 入試頻出 展開して整理しなさい。
    2(x + 1)(x − 3) − (x − 2)2
    答: x2 − 10
    1. (x+1)(x−3) = x2−2x−32倍 → 2x2−4x−6
    2. (x−2)2 = x2−4x+4
    3. 引き算: 2x2−4x−6 − (x2−4x+4) = 2x2−4x−6−x2+4x−4 = x2−10 引くカッコは 全部の符号を反転
  11. num-3-q11 展開しなさい。
    (1) (x + 3)(x − 5) (2) (2x − 1)2 (3) (3a + 4)(3a − 4)
    答: (1) x2 − 2x − 15 (2) 4x2 − 4x + 1 (3) 9a2 − 16
  12. num-3-q12 次の値を、展開公式を使って計算しなさい。
    (1) 101 × 99 (2) 982
    答: (1) 9999((100+1)(100−1) = 10000 − 1) (2) 9604((100−2)² = 10000 − 400 + 4)
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Unit 4 — 因数分解

展開の逆向きx2+5x+6(x+2)(x+3) に戻せるようになる。

① 因数分解とは — 展開の逆

展開:かっこをほどく。 因数分解:かっこに戻す

x2 + 5x + 6    (x + 2)(x + 3)

② 共通因数でくくる(一番先にやる)

すべての項に共通する文字や数があれば、まず それで外にくくり出す

6x + 9 = 3(2x + 3) / ax + ay = a(x + y) / 2x2 − 6x = 2x(x − 3)

③ 公式を使う

図 4-A:因数分解の3公式(展開公式の逆向き)
x2 + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b) x2 + 2ax + a2 = (x + a)2 x2 − 2ax + a2 = (x − a)2 x2 − a2 = (x + a)(x − a)
展開公式を 右辺と左辺だけ入れ替えた もの。同じ3つの形を覚える。

因数分解の3ステップ

  1. 共通因数があるかを最初に確認
  2. 項が 3つ なら、和と積で「a, b」 を探す(公式① or ②)
  3. 項が 2つで引き算(2乗−2乗) なら、公式③(和と差の積)

この順で考えれば迷わない。

④ 練習問題

練習問題 — Unit 4 因数分解(10問)

  1. num-4-q1 共通因数でくくりなさい。
    (1) 3x + 6 (2) 2a2 − 8a (3) 6xy + 9y
    答: (1) 3(x + 2) (2) 2a(a − 4) (3) 3y(2x + 3)
  2. num-4-q2 入試頻出 因数分解しなさい。
    (1) x2 + 5x + 6 (2) x2 + x − 12 (3) x2 − 7x + 10
    答: (1) (x + 2)(x + 3) (2) (x − 3)(x + 4) (3) (x − 2)(x − 5)
    1. 掛けて定数項、足してxの係数」になる2数を探す。
    2. (1) 掛けて6、足して5 → 2 と 3 → (x+2)(x+3)
    3. (2) 掛けて−12、足して1 → −3 と 4 → (x−3)(x+4) 積がマイナス → 1個はマイナス。和が+ → 絶対値の大きい方が+。
    4. (3) 掛けて10、足して−7 → −2 と −5 → (x−2)(x−5)
  3. num-4-q3 因数分解しなさい。
    (1) x2 + 6x + 9 (2) x2 − 10x + 25 (3) x2 + 8x + 16
    答: (1) (x + 3)2 (2) (x − 5)2 (3) (x + 4)2
    定数項が「ある数の2乗」、xの係数がその「2倍」 → 公式②。
  4. num-4-q4 因数分解しなさい。
    (1) x2 − 16 (2) 4a2 − 9 (3) 25 − y2
    答: (1) (x + 4)(x − 4) (2) (2a + 3)(2a − 3) (3) (5 + y)(5 − y)
    公式③ A2−B2 = (A+B)(A−B)。(2) は (2a)²=4a², (3)² =9 と見抜く。
  5. num-4-q5 入試頻出 共通因数 → 公式の順で因数分解しなさい。
    (1) 2x2 + 10x + 12 (2) 3x2 − 27
    答: (1) 2(x + 2)(x + 3) (2) 3(x + 3)(x − 3)
    1. 最初に共通因数 を必ずチェック。
    2. (1) 共通因数 2 でくくる: 2(x2+5x+6) = 2(x+2)(x+3)
    3. (2) 共通因数 3 でくくる: 3(x2−9) = 3(x+3)(x−3)
  6. num-4-q6 共通因数でくくりなさい。
    (1) 6x2y − 9xy2 (2) −2a + 4b (3) a(x − 1) + b(x − 1)
    答: (1) 3xy(2x − 3y) (2) −2(a − 2b) (3) (x − 1)(a + b)
    (3) は x − 1 自体が共通因数。
  7. num-4-q7 入試頻出 因数分解しなさい。
    (1) x2 + 11x + 24 (2) x2 − x − 20 (3) x2 + 2x − 24
    答: (1) (x + 3)(x + 8) (2) (x − 5)(x + 4) (3) (x − 4)(x + 6)
    1. (1) 掛けて 24、足して 11 → 3 と 8
    2. (2) 掛けて −20、足して −1 → −5 と 4 積が負なら異符号、和を見て大きい方の符号を決める。
    3. (3) 掛けて −24、足して 2 → −4 と 6
  8. num-4-q8 因数分解しなさい(完全平方)。
    (1) 4x2 + 12x + 9 (2) 9a2 − 12a + 4
    答: (1) (2x + 3)2 (2) (3a − 2)2
    (1) 検算: (2x+3)² = 4x²+12x+9 ✓。 (2) 検算: (3a−2)² = 9a²−12a+4 ✓
  9. num-4-q9 因数分解しなさい(2乗の差)。
    (1) 16 − 25y2 (2) 9a2 − 4b2
    答: (1) (4 + 5y)(4 − 5y) (2) (3a + 2b)(3a − 2b)
  10. num-4-q10 共通因数 → 公式の順で因数分解しなさい。
    (1) ax2 − a (2) 2x2 − 8x − 24
    答: (1) a(x + 1)(x − 1) (2) 2(x − 6)(x + 2)
    1. (1) 共通因数 a: a(x2 − 1) = a(x+1)(x−1)
    2. (2) 共通因数 2: 2(x2 − 4x − 12)、 掛けて−12 足して−4 → −6, 2 → 2(x−6)(x+2)
  11. num-4-q11 入試頻出 次の式を因数分解しなさい(共通部分の置き換え)。
    (x + 1)2 − 3(x + 1) + 2
    答: x(x − 1)
    1. x + 1 = A とおく → A2 − 3A + 2 = (A − 1)(A − 2)
    2. 戻す: (x + 1 − 1)(x + 1 − 2) = x(x − 1)
  12. num-4-q12 因数分解を用いて、次の値を求めなさい。
    (1) 172 − 132 (2) 992 − 1
    答: (1) 120 (2) 9800
    (1) (17+13)(17−13) = 30·4 = 120。 (2) (99+1)(99−1) = 100·98 = 9800。
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Unit 5 — 平方根(へいほうこん)

√2, √3, √5 など 2乗したらその数になる数 を扱えるようになる。有理化計算ルールがカギ。

① 平方根とは

「2乗したら 9 になる数は?」 → ±3。 これが 9 の 平方根
正の方を √9 = 3 と書く。正の値

図 5-A:平方根 = 2乗を逆向きにたどる
3 2乗する 9 平方根を取る (√) √9 = 3 √16 = 4 √25 = 5 √2 = 1.414... → 割り切れない数も √ で書く
2乗の 。3 を 2乗すると 9、9 の平方根は ±3、その正の方が √9 = 3。

② 平方根の性質と計算ルール

√a × √b = √(ab) / √a√b = √ab / (√a)2 = a

たし算・引き算は 同じ √ 同士 しかまとめられない(文字式と同じ感覚)。

2√3 + 5√3 = 7√3     √2 + √3 はこれ以上まとめられない

③ √ を簡単にする(素因数分解)

√12もっと簡単に書ける。12 を素因数分解すると 12 = 22×3。2乗の部分は √ の外に出せる。

√12 = √(22×3) = 2√3

④ 有理化(ゆうりか)

分母に √ がある形は、分母を整数にする ように分子・分母に √ を掛ける。

1√2 = 1 × √2√2 × √2 = √22

よくある間違い:√a + √b ≠ √(a+b)

√4 + √9 = 2 + 3 = 5 だが、√(4+9) = √13 ≒ 3.6... なので、違う数
√ 同士は素直に足せない。同じ √ 同士なら係数を足せる。

⑤ 練習問題

練習問題 — Unit 5 平方根(10問)

  1. num-5-q1 次の数を簡単な形にしなさい。
    (1) √16 (2) √81 (3) 925
    答: (1) 4 (2) 9 (3) 35
  2. num-5-q2 入試頻出 √ を簡単にしなさい(外に出せる数は出す)。
    (1) √12 (2) √50 (3) √72
    答: (1) 2√3 (2) 5√2 (3) 6√2
    1. 素因数分解して、2乗のかたまりを √ の外に出す。
    2. (1) 12 = 22×3 → √12 = 2√3
    3. (2) 50 = 52×2 → √50 = 5√2
    4. (3) 72 = 23×32 = (2·3)2·2 → √72 = 6√2 2² も 3² も両方外に出る。
  3. num-5-q3 計算しなさい。
    (1) √3 × √5 (2) √6 × √2 (3) √18 ÷ √2
    答: (1) √15 (2) 2√3 (3) 3
    検算 (2): √6×√2=√12=2√3。(3) √18÷√2=√9=3。
  4. num-5-q4 計算しなさい。
    (1) 3√2 + 5√2 (2) 4√3 − 2√3 + √3 (3) √8 + √18
    答: (1) 8√2 (2) 3√3 (3) 5√2
    1. 同じ √ どうしの係数を足し引きする(文字式と同じ)。
    2. (3) は √ の中をそろえる: √8 = 2√2√18 = 3√2 先に √ を簡単にしないと、まとめられない。
    3. (3) 2√2 + 3√2 = 5√2
  5. num-5-q5 入試頻出 分母を有理化しなさい。
    (1) 1√3 (2) 6√2 (3) √5√2
    答: (1) √33 (2) 3√2 (3) √102
    1. 分母と同じ √ を 分子・分母 の両方に掛ける。
    2. (1) 1/√3 × √3/√3 = √3/3
    3. (2) 6/√2 × √2/√2 = 6√2/2 = 3√2(約分も忘れず)
    4. (3) √5/√2 × √2/√2 = √10/2
  6. num-5-q6 入試頻出 計算しなさい。
    (1) (√3 + √2)(√3 − √2) (2) (√5 + 2)2
    答: (1) 1 (2) 9 + 4√5
    1. 展開公式が √ にも使える!
    2. (1) 公式③: (√3)2−(√2)2 = 3 − 2 = 1
    3. (2) 公式②: (√5)2 + 2·2·√5 + 22 = 5 + 4√5 + 4 = 9 + 4√5 (√5)² は 2乗で 5 に戻る。
  7. num-5-q7 次の 2 つの数の大小を答えなさい。
    (1) √103 (2) 2√33√2
    答: (1) √10 > 3 (2) 2√3 < 3√2
    1. (1) 3 = √9。 √9 と √10 で 10 が大 → √10 > 3
    2. (2) 2乗して比較: (2√3)2 = 12(3√2)2 = 18 どちらも正なので 2乗の大小がそのまま大小。
    3. 12 < 18 なので 2√3 < 3√2
  8. num-5-q8 √5 の整数部分を答えなさい。
    答: 2
    √4 = 2、 √9 = 3、 4 < 5 < 9 なので 2 < √5 < 3 → 整数部分 = 2
  9. num-5-q9 計算しなさい。
    (1) √2 (√6 + √3) (2) (√5 − √3)2
    答: (1) 2√3 + √6 (2) 8 − 2√15
    (1) √2·√6=√12=2√3、 √2·√3=√6。
    (2) 5 − 2√15 + 3 = 8 − 2√15。
  10. num-5-q10 入試頻出 次の分母を有理化しなさい。
    3√2 + 1
    答: 3√2 − 3 (または 3(√2 − 1)
    1. 分母 (√2 + 1) を消すには (√2 − 1) を掛ける(和と差の積で a² − b² に)
    2. 分子: 3 × (√2 − 1) = 3√2 − 3
    3. 分母: (√2 + 1)(√2 − 1) = 2 − 1 = 1
    4. 結果: 3√2 − 3
  11. num-5-q11 入試頻出 x = √3 + √2y = √3 − √2 のとき、次の値を求めなさい。
    (1) x + y (2) xy (3) x2 + y2
    答: (1) 2√3 (2) 1 (3) 10
    1. (1) (√3+√2) + (√3−√2) = 2√3
    2. (2) (√3+√2)(√3−√2) = 3 − 2 = 1
    3. (3) x2+y2 = (x+y)2 − 2xy = (2√3)2 − 2·1 = 12 − 2 = 10 x² と y² を別々に計算するより、(x+y)² − 2xy のほうが速い。
  12. num-5-q12 √(75n) が自然数となるような自然数 n のうち、最小のものを求めなさい。
    答: n = 3
    1. 75 を素因数分解: 75 = 3 × 52
    2. √ の中が すべて 2乗 ならば整数になる。 5² はすでに揃っているので、足りないのは 3 がもう 1 個。
    3. n = 3 → √(75·3) = √225 = 15
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Unit 6 — 式の応用(整数の性質・証明)

文字式を使って 「いつでも成り立つこと」 を証明できるようになる。偶数・奇数・連続する整数の表し方が出発点。

① 整数を文字で表すルール

② 証明の書き方の型

「連続する3整数の和は3の倍数」の証明

1. 文字で表す:連続する3整数を n, n+1, n+2 とおく。
2. 和を計算n + (n+1) + (n+2) = 3n + 3 = 3(n+1)
3. 結論3(n+1) は 3 の倍数。よって連続する3整数の和は3の倍数。 ∎

③ 練習問題

練習問題 — Unit 6 式の応用(5問)

  1. num-6-q1 2桁の整数があり、十の位の数を a、一の位の数を b とする。
    (1) その整数を a, b を使って表しなさい。
    (2) 十の位と一の位を入れかえた数を表しなさい。
    答: (1) 10a + b (2) 10b + a
  2. num-6-q2 入試頻出 連続する 3 つの整数の和は、3 の倍数 になることを証明しなさい。
    証明: 連続する3整数を n, n+1, n+2 とおく。
    和は n + (n+1) + (n+2) = 3n + 3 = 3(n + 1)
    n+1 は整数だから、3(n+1) は 3 の倍数。
    よって連続する3整数の和は 3 の倍数である。■
    1. 連続する整数は n, n+1, n+2 と表す。
    2. 和を計算: 3n + 3
    3. 3 でくくる: 3(n+1) 3 × (整数) の形に変形できれば「3の倍数」と言える。
  3. num-6-q3 偶数と奇数の和は 奇数 になることを証明しなさい。
    証明: 偶数を 2m、奇数を 2n+1(m, n は整数)とおく。
    和は 2m + (2n+1) = 2(m + n) + 1
    m + n は整数だから、2(m+n) + 1 は奇数。
    よって偶数と奇数の和は奇数。■
    1. 異なる文字 (m と n) を使う。同じ n を使うと「同じ大きさ」に縛ってしまう。 「偶数と奇数」は別々の整数なので、別の文字でないと一般性を欠く。
    2. 2 でくくれない形 (2× 整数 + 1) になったら奇数の証拠。
  4. num-6-q4 入試頻出 2 桁の整数があり、その整数と、十の位と一の位を入れかえた数の は、11 の倍数 になることを証明しなさい。
    証明: 十の位を a、一の位を b とすると、元の数は 10a+b、入れかえた数は 10b+a。
    和は (10a + b) + (10b + a) = 11a + 11b = 11(a + b)
    a + b は整数だから、11(a+b) は 11 の倍数。■
    1. 2桁の数は 10a+b、入れかえた数は 10b+a。
    2. 和を計算 → 11a+11b → 11 でくくれる。
  5. num-6-q5 x = √2 + 1y = √2 − 1 のとき、次の値を求めなさい。
    (1) x + y (2) xy (3) x2 − y2
    答: (1) 2√2 (2) 1 (3) 4√2
    1. (1) x+y = (√2+1)+(√2−1) = 2√2
    2. (2) xy = (√2+1)(√2−1) = (√2)2−12 = 2−1 = 1(公式③)
    3. (3) x2−y2 = (x+y)(x−y) = 2√2 × 2 = 4√2 x−y = (√2+1)−(√2−1) = 2。公式③ を使えば速い。
  6. num-6-q6 連続する 2 つの整数の和は 奇数 になることを証明しなさい。
    証明: 連続する 2 つの整数を n、n+1(n は整数)とする。
    和 = n + (n+1) = 2n + 1。 n は整数なので 2n + 1 は奇数。 ■
  7. num-6-q7 偶数と偶数の和は 偶数 になることを証明しなさい。
    証明: 2 つの偶数を 2m、2n(m, n は整数)とする。
    和 = 2m + 2n = 2(m + n)。 m + n は整数なので 2(m+n) は偶数。 ■
  8. num-6-q8 入試頻出 連続する 3 つの整数のうち、両端の積に 1 を加えると、中央の数の 2 乗 になることを証明しなさい。
    証明: 連続する 3 整数を n − 1, n, n + 1(n は整数)とする。
    両端の積に 1 を加える: (n − 1)(n + 1) + 1 = n2 − 1 + 1 = n2
    よって中央の数 n の 2 乗 に等しい。 ■
    1. 中央を n にとると 左右対称な形 になり、計算が楽。
    2. (n−1)(n+1) は公式③で n² − 1。 +1 で n² に戻る。
  9. num-6-q9 入試頻出 3 桁の整数があり、百の位を a、十の位を b、一の位を c とする。 元の数と、百の位と一の位を入れかえた数の は、必ず 99 の倍数 になることを証明しなさい。
    証明: 元の数: 100a + 10b + c。 入れかえた数: 100c + 10b + a
    差: (100a + 10b + c) − (100c + 10b + a) = 99a − 99c = 99(a − c)
    a − c は整数なので 99(a−c) は 99 の倍数。 ■
    1. 3 桁の数の表記: 100a + 10b + c(位ごとに分解)
    2. 差を取ると 10b の項が消える。
    3. 残った項は 99a − 99c で 99 でくくれる。
  10. num-6-q10 x = √7 + √3y = √7 − √3 のとき、x2y2 の値を求めなさい。
    答: 16
    xy = (√7+√3)(√7−√3) = 7 − 3 = 4x2y2 = (xy)2 = 16
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