中学 データの活用
「数字の山」から、特徴を取り出す技術。代表値、確率、標本調査。
目次
Unit 1 — 代表値とヒストグラム
データの「真ん中らへん」を表す 3 つの数 — 平均値・中央値・最頻値 — を使い分けられる。
① 代表値 3 つ
範囲 = 最大値 − 最小値。データの「広がり」を表す。
② 度数分布表とヒストグラム
データを 階級(区間) ごとに数えた表を 度数分布表、それを棒グラフにしたのが ヒストグラム。
階級値 = 階級の真ん中の値。 相対度数 = 度数 ÷ 全体の個数(割合)。
③ 練習問題
練習問題 — Unit 1 代表値(5問)
- data-1-q1
次の 5 個のデータについて、平均値・中央値・最頻値・範囲を求めよ。
3, 5, 7, 7, 8
答: 平均値 6、中央値 7、最頻値 7、範囲 5
- 平均: (3+5+7+7+8)/5 = 30/5 = 6
- 中央値: 並べると 3,5,7,7,8。5個の真ん中は3番目 → 7
- 最頻値: 7 が 2回出る → 7
- 範囲: 8 − 3 = 5
- data-1-q2
次の 4 個のデータの中央値を求めよ。
4, 6, 8, 10
答: 7
4 個(偶数)なので、真ん中 2 つの平均: (6 + 8) / 2 = 7
- data-1-q3
入試頻出
ある度数分布表で、階級値 10, 20, 30 の度数がそれぞれ 2, 5, 3 のとき、平均値を求めよ。
答: 21
- 度数分布表の平均: Σ(階級値 × 度数) ÷ 全度数
- (10·2 + 20·5 + 30·3) / 10 = (20 + 100 + 90) / 10 = 210/10 = 21
- data-1-q4
前問の表で、各階級の 相対度数 を求めよ。
答: 10: 0.2、20: 0.5、30: 0.3
相対度数 = 度数 ÷ 全度数 (10)。すべての相対度数の和は 1 になる。
- data-1-q5
前問の表で、中央値はどの階級値か答えよ。
答: 20
全 10 個。 5・6 番目はどちらも階級値 20 のグループ(2+5=7 までが「10と20」、5,6番目は 20 の階級)。よって中央値は 20。
- data-1-q6
次の度数分布表(階級値 5, 15, 25, 35、度数 2, 5, 8, 5)の平均値を求めよ。
答: 23
- Σ(階級値 × 度数) = 5·2 + 15·5 + 25·8 + 35·5 = 10 + 75 + 200 + 175 = 460
- 合計度数 = 20
- 平均 = 460 ÷ 20 = 23
- data-1-q7
前問の表で、各階級の累積度数を求めよ。
答: 2, 7, 15, 20(順に足していく)
- data-1-q8
前問の表で、中央値が含まれる階級の階級値を答えよ。
答: 25
全 20 個 → 中央値は 10・11 番目の平均位置。 累積 7 までが階級値 15、 累積 15 までが階級値 25。 10・11 番目は階級値 25 のグループ。
- data-1-q9
前問の表で、階級値 25 の相対度数を求めよ。
答: 0.40(8 ÷ 20 = 0.40)
- data-1-q10
入試頻出
8 人の身長 (cm) 156, 162, 158, 160, 165, 158, 163, 159 の中央値を求めよ。
答: 159.5 cm
- 並べる: 156, 158, 158, 159, 160, 162, 163, 165
- 8 個(偶数)→ 4・5 番目の平均 = (159 + 160)/2 = 159.5
Unit 2 — 確率
場合の数を 樹形図 や 表 で全部書き出し、確率 = (起こる場合) ÷ (全体の場合) を計算できる。
① 確率の基本
確率 = 起こる場合の数起こりうる全部の場合の数
大事なのは 「同様に確からしい」 こと。コインやサイコロは、どの目も同じ確率で出る。
② 場合の数の数え方
- 樹形図:枝分かれで全部書く(順番が重要なら)
- 表:2 つのサイコロなら 6×6=36 のマスを書く
- 全パターン:少ない時は紙に全部書き出す
確率は必ず 0 以上 1 以下
計算した確率が 1 より大きい または マイナス になったら、計算ミスか「全体の場合の数」を間違えている。
③ 練習問題
練習問題 — Unit 2 確率(5問)
- data-2-q1
コインを 2 枚同時に投げる。
(1) 両方表になる確率 (2) 少なくとも 1 枚は表になる確率
答: (1) 1/4 (2) 3/4
- 全パターン: 表表・表裏・裏表・裏裏 → 4 通り
- (1) 両方表は 1 通り → 1/4
- (2) 「少なくとも 1 枚表」= 全体 − 「2 枚とも裏」 = 1 − 1/4 = 3/4
- data-2-q2
サイコロを 1 個投げる。
(1) 6 が出る確率 (2) 偶数が出る確率 (3) 5 以上の目が出る確率
答: (1) 1/6 (2) 3/6 = 1/2 (3) 2/6 = 1/3
- data-2-q3
当たり 3 本、はずれ 7 本の合計 10 本のくじから 1 本を引くとき、当たりが出る確率を求めよ。
答: 3/10
- data-2-q4
入試頻出
A, B, C, D の 4 人から 2 人を選ぶ方法は何通りあるか。
答: 6 通り(AB, AC, AD, BC, BD, CD)
- 「順番関係なし」の選び方なので、AB と BA は同じ。
- 4×3 ÷ 2 = 6 通り、または全部書き出す。
- data-2-q5
入試頻出
大小 2 個のサイコロを同時に投げるとき、出た目の 和が偶数 になる確率を求めよ。
答: 1/2
- 全パターン: 6×6 = 36 通り。
- 和が偶数 ⇔ 両方偶数 or 両方奇数。
- 両方偶数: 3×3 = 9、両方奇数: 3×3 = 9 → 計 18 通り。
- 18/36 = 1/2
- data-2-q6
袋の中に 赤玉 3 個、白玉 2 個が入っている。 1 個取り出すとき、赤玉が出る確率を求めよ。
答: 3/5
- data-2-q7
1 から 10 の数字が 1 つずつ書かれたカード 10 枚から 1 枚を引くとき、偶数が出る確率を求めよ。
答: 1/2(偶数 2,4,6,8,10 の 5 枚)
- data-2-q8
入試頻出
大小 2 個のサイコロを同時に投げるとき、 出た目の差(大きい方 − 小さい方、 同じ目なら 0)が 2 になる 確率を求めよ。
答: 2/9
- 全 36 通り。 差 2 の組: (1,3)(3,1)(2,4)(4,2)(3,5)(5,3)(4,6)(6,4) → 8 通り
- 8 / 36 = 2/9
- data-2-q9
52 枚のトランプから 1 枚引くとき、ハートが出る確率を求めよ。
答: 1/4(ハート 13 枚 / 全 52 枚)
- data-2-q10
A, B, C, D の 4 文字を 1 列に並べるとき、A が先頭にくる確率を求めよ。
答: 1/4
- 全並べ方: 4 × 3 × 2 × 1 = 24 通り
- A が先頭の並べ方: 残り 3 文字を並べる 3 × 2 × 1 = 6 通り
- 6 / 24 = 1/4
4 つのどれが先頭でも同様だから、直感的にも 1/4。
Unit 3 — 標本調査
全体(母集団) を一部 (標本) から推測する考え方を身につける。
① 全数調査 vs 標本調査
| 調査の種類 | 例 | 使うべき場面 |
| 全数調査 | 学校の身体測定、国勢調査、選挙 | 全員を調べる必要がある時 |
| 標本調査 | 視聴率、世論調査、工場の品質検査 | 全員調べるのが時間・費用的に難しい時/壊して調べる時 |
② 標本から母集団を推測(比例で考える)
母集団の比 ≈ 標本の比
③ 練習問題
練習問題 — Unit 3 標本調査(5問)
- data-3-q1
次のうち、全数調査 と 標本調査 のどちらが適切か答えよ。
(1) 学校の身体測定 (2) テレビ番組の視聴率 (3) 工場で作るネジ 1 万本の強度検査
答: (1) 全数調査 (2) 標本調査 (3) 標本調査
(3) 強度検査は壊して試すので、全部やったら売り物がなくなる。
- data-3-q2
入試頻出
袋の中に白玉と黒玉が合計 300 個入っている。無作為に 40 個取り出したところ、白玉が 28 個、黒玉が 12 個だった。袋の中の白玉の個数を推測せよ。
答: 約 210 個
- 標本で白玉の割合: 28 / 40 = 0.7(70%)
- 母集団でも同じ割合と仮定: 300 × 0.7 = 210 個
- data-3-q3
入試頻出
ある池の魚の数を推定したい。印をつけた魚 100 匹を池に放した。後日、無作為に魚 50 匹を捕まえたところ、5 匹に印があった。池の魚の総数を推定せよ。
答: 約 1000 匹
- 標本での印付き率 = 5/50 = 1/10。
- 母集団全体でも印付き率 ≈ 1/10 と仮定。
- 印付きは 100 匹なので、母集団 N について 100/N = 1/10 → N = 1000
- data-3-q4
ある工場で作る部品の重さを無作為に 30 個調べたところ、平均が 10.2 g だった。この工場で作った 1000 個の総重量を推定せよ。
答: 約 10200 g(= 10.2 × 1000)
- data-3-q5
テレビ番組の視聴率の調査で、800 世帯を標本として調べたところ、120 世帯がその番組を見ていた。全体の視聴率(%)を推定せよ。
答: 15 %(120/800 = 0.15 = 15%)
- data-3-q6
ある番組の視聴率が 15 % と発表された。 400 人の標本のうち、約何人が見ていたと考えられるか。
答: 約 60 人(400 × 0.15 = 60)
- data-3-q7
入試頻出
ある工場で作った製品 500 個を調べたら、不良品は 10 個だった。 この工場で 1 か月に作る 50000 個のうち、不良品はおよそ何個と推定されるか。
答: 約 1000 個
- 不良品の割合: 10 / 500 = 0.02(2 %)
- 50000 × 0.02 = 1000
- data-3-q8
次のうち、標本調査に適しているものはどれか。
(a) 学校の身体測定 (b) 工場の品質検査(ネジ 1 万本のうち 100 本を取り出して強度試験)
答: (b)((a) は全数調査、(b) は全数調査だと製品が壊れてなくなるので標本調査)
- data-3-q9
袋の中に白玉と赤玉が合計 60 個入っている。 20 個取り出したら 白玉 12 個、赤玉 8 個だった。 袋の中の白玉と赤玉のそれぞれの数を推定せよ。
答: 白玉 約 36 個、 赤玉 約 24 個
白 60·(12/20) = 36、 赤 60·(8/20) = 24。 合計 60 ✓
- data-3-q10
ある運送会社の 1 回のトラック運搬の重さを 30 回無作為に調べたら、平均 80 kg だった。 1 年間(300 回)の総運搬量を推定せよ。
答: 約 24000 kg(= 24 t) 80 × 300 = 24000。